インタビューとは何か?意味から質問の作り方、記事の書き方まで完全ガイド
─インタビュー完全ガイド by Oak Tree─
「インタビュー」とは何か、具体的にイメージできますか?
この記事では、インタビューの意味や種類といった基礎知識から、事前準備、失敗しない質問の作り方、本番での進め方、好印象を残す話し方まで、一つずつ解説します。さらに、読まれるインタビュー記事の書き方やおしゃれなレイアウト、インタビューを受ける側の心得まで幅広くご紹介し、インタビューに関わるすべての方に役立つ完全ガイドをお届けします。
目次
1.インタビューとは?意味と種類を簡単に解説
インタビューの定義とは
インタビューとは、取材対象者に対して質問をし、記事や記録として共有するための手法です。取材では、その人の考えや経験、専門知識などを聞いていきます。単なる会話とは異なり、事前に目的や聞き出したい内容を明確にしたうえで、対象者の魅力や本音が表れるように質問を組み立てていく点に特徴があります。
形式には対面、電話、オンラインなどがあり、取材時間や相手の状況に合わせて使い分けられます。取材後は録音やメモをもとに文字起こしを行い、読者に向けて分かりやすい文章として執筆するのが一般的な流れです。また、事前調査を徹底することで、より深みのある記事に仕上げることができます。
ビジネスの場面では、商品やサービスの紹介、SEOを意識したコンテンツ制作など幅広い用途で使うことができます。
取材のインタビューと面接のインタビューの違い
インタビューは、取材など情報収集のためのインタビューと、面接など評価をするためのインタビューに大きく分けられます。
情報収集を目的とするインタビューでは、対象者から知識や経験、意見などを引き出し、記事として紹介・共有します。メディアの取材はこの代表例です。
一方、評価をするためのインタビューは、就職面接や入試などに用いられ、対象者の能力や適性を判断することが目的です。両者は「相手から話を聞く」という形式は共通していますが、使い方や意識するポイントに違いがあります。
これから本記事では、前者の情報収集を目的としたインタビュー取材について解説していきます。
インタビューとアンケートの違い
インタビューとアンケートは、どちらも情報を集めるための手法ですが、その性質は大きく異なります。
インタビューは直接対象者と向き合い、対話を通じて相手の考えや本音を探るものです。対面やオンラインで行い、1回あたりの取材時間は長くなりやすい一方、少人数を対象に深く掘り下げた調査ができる点が特徴です。インタビュー内容は記事として執筆・紹介されることが多く、SEOにも活用できます。
これに対しアンケートは、多くの対象者に短時間で同じ質問を行い、匿名で回答を集められる形式で、大規模な調査に向いています。
取材の目的や規模に応じて、両者をうまく使い分けることが大切です。
メディアにおけるインタビューの役割
メディアにおいてインタビューは、対象者の考えや経験を取材によって引き出し、読者や視聴者に紹介するための手段です。読み物として人気のあるコンテンツとも言えるでしょう。
新聞や雑誌などの文字媒体では、取材した上で、発言の意図を汲み取りながら執筆するため、要点を整理した分かりやすい書き方が求められます。話の趣旨が効果的に伝わるように、取材時とは質問の順番を変えて記事にすることが少なくありません。
テレビなどの映像媒体では、表情や声のトーンといった非言語的な情報もそのまま伝えられるため、限られた時間の中で相手の本音を探る臨場感のある形式が特徴です。
このように媒体によって使い方や意識すべきポイントは異なりますが、いずれも取材対象者との信頼関係を築きながら丁寧に話を聞き、読者・視聴者に向けて対象者の話をじっくりと伝える目的があります。どんな媒体にも共通する部分はあるものの、本記事では主に文字媒体におけるインタビューについて解説していきます。
インタビューを行うメリット
インタビューを行い、その内容を記事として掲載することには、多くのメリットがあります。
取材を通じて対象者本人の言葉で語られる情報は、書き手が一方的にまとめた文章よりも説得力があり、読者や視聴者の共感を得やすいという特徴があります。また、対象者の専門知識や経験を深く探ることで、他では得られない独自性の高いコンテンツを紹介できるため、SEOを意識した記事にも活用でき、検索流入の向上にもつながります。さらに、取材相手にとっても、自身の活動や商品を広く共有する機会となり、双方にとって有意義な関係を築ける点でもメリットがあります。
また企業であれば、社員や顧客へのインタビューを通じて、社内外に向けた信頼性の高い情報発信が可能です。
2.インタビューを成功させるための事前準備
インタビューの目的・ゴールを明確にする
インタビューを成功させるためには、取材を行う前に目的・ゴールを明確にしておくことが欠かせません。
何のためにこのインタビューを行うのか、対象者からどのような話を引き出したいのかを事前に整理することで、質問の方向性がぶれず、記事全体に一貫性が生まれます。目的があいまいなまま取材に臨むと、質問に意図が分からず相手を困惑させたり、相手の話したいことを長時間聞かされたりし、後の執筆段階で記事がまとまりにくくなってしまいます。あらかじめ狙いを意識しておけば、限られた時間の中でも聞くべきポイントを押さえられ、読者に向けた分かりやすい記事を作成することにつながります。
また、記事の使い方や紹介したいテーマに応じて、SEOを意識した構成を事前に調査しておくことも効果的です。
インタビュイーの情報を事前にリサーチする
インタビューを行う前には、取材対象者について事前のリサーチを徹底することが大切です。公式サイトやSNS、過去のメディア出演や他媒体でのインタビュー記事など、相手に関する情報をくまなく調査し、経歴や実績、発言の特徴をつかんでおきましょう。すでに他で紹介されている内容を把握しておけば、同じ質問を重ねる無駄な時間を省き、より深く相手の考えを探る質問を用意できます。
事前準備が十分であるほど、取材本番での会話の流れがスムーズになり、対象者も「自分のことをよく調べてくれている」と感じ、心を開いて話しやすくなります。こうして集めた情報は、記事の執筆や書き方の方向性を決める土台にもなり、読者に向けた質の高いコンテンツづくりにつながります。
依頼から日程調整までの流れ
インタビューが決まったら、まずは取材対象者へ依頼の連絡を入れるところから始まります。メールや電話、紹介を通じた接触など、相手に応じた使い方でコンタクトを取り、取材の目的や趣旨を分かりやすく伝えることが大切です。この段階で、掲載媒体や記事の書き方の方向性、想定している質問内容についても簡単に共有しておくと、相手も安心して受けやすくなります。
依頼が受理されたら、対象者の都合を優先しながら日程調整を進めましょう。対面かオンラインかといった形式のほか、取材にかかる時間の目安も事前に伝えておくと、相手が準備しやすくなります。こうした丁寧なやり取りを徹底することが、当日取材で本音を語ってもらうための信頼感につながります。
録音・撮影機材の準備
インタビューを行う際は、録音機材と撮影機材を事前に準備しておきましょう。
録音機材はICレコーダーのほか、スマートフォンのアプリでも対応できます。対象者の声を確実に拾うため、周囲の雑音が少ない環境を選び、複数の機器で二重に録音しておくと安心です。
撮影が必要な取材では、カメラの充電やメモリー残量も忘れずに確認しましょう。カメラのスペックは掲載する媒体などによって求められるものが異なります。必要に応じて、カメラ機材も調達しましょう。一眼レフカメラなど高性能な機材をレンタルできるサービスもあります。
取材後は、録音データをもとに文字起こしを行う流れになりますが、近年はAIによる自動文字起こしツールの精度も向上しており、時間短縮に役立ちます。ただし、対象者の発言をAIで処理する場合は、事前にその旨を伝え、了承を得たうえで使用することがマナーとして大切です。
対面とオンライン、形式の選び方
インタビューは対面で行うのが理想ですが、近年はオンライン取材が増えてきており、場面や相手に応じて使い分けることが求められます。
対面での取材は、対象者の表情や間、場の空気感まで感じ取りながら会話できるため、相手の本音を探るには理想的な形式です。信頼関係を築きやすく、ちょっとした雑談からも深い話を引き出せる点は対面ならではの強みといえます。
一方で、遠方に住んでいたり多忙だったりする対象者の場合は、移動時間の負担を減らせるオンライン取材も有効な使い方です。画面越しでも、事前準備を徹底し、質問の流れを意識して行えば、十分に質の高い内容を引き出せます。
取材の目的や相手の状況に応じて、対面とオンラインを柔軟に使い分けることが、取材の質を高めるポイントです。
3.失敗しないインタビュー質問の作り方
インタビュー質問を作る基本ステップ
インタビューの質問を作るときは、まず取材の目的を明確にし、記事を通じて読者に何を紹介したいのかを整理することから始めます。次に、対象者の経歴や実績を事前に調査し、そこから聞きたいテーマを大きくいくつかの軸に分けて洗い出しましょう。軸が決まったら、大きい質問から細かい質問へと流れを意識しながら並べ、相手の考えを深く探れるよう質問の形式を工夫します。
基本ステップとしては、導入で緊張をほぐす質問、核心に迫る質問、締めくくりの質問という段階に分けて構成すると自然な流れになります。作成した質問リストは、取材時間や記事の書き方に合わせて優先順位をつけておくと、限られた時間でも要点を押さえた取材が行えます。
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの使い分け
質問の仕方には、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンという二つの考え方があります。
オープンクエスチョンは「どのように感じましたか」「なぜその決断をしたのですか」など、相手が自由に答えられる質問で、対象者の考えや価値観を探るのに向いています。記事に厚みを持たせたい場面で使え、その人らしい印象的な発言を引き出しやすいという特徴があります。
一方、クローズドクエスチョンは「はい」「いいえ」や具体的な数字で答えられる質問で、事実確認や話の流れを整理する際に有効です。取材の冒頭で緊張をほぐす目的や、経歴をテンポよく確認していく場面で活用できます。
この二つを意識して使い分けることで、相手の本音を引き出しながらも要点を押さえた取材が可能になります。
仕事にまつわるインタビュー質問例
仕事にまつわるインタビューでは、対象者のキャリアや価値観を深く探る質問を用意しておくことが大切です。
例えば「現在の仕事に出会ったきっかけは何ですか」「やりがいを感じた仕事を教えてください」といった質問は、その人らしさを引き出しやすく、対象者の紹介として使いやすい内容になります。「仕事相手からもらった感謝の言葉」などを聞いておくと、記事に奥行きが出せます。
また「苦労した経験と、それをどう乗り越えたか」を尋ねることで、対象者の考え方や人柄が伝わるエピソードを取材できます。
仕事の流れや一日の業務内容を聞く質問も、読者に向けて仕事の実態を分かりやすく伝えるうえで効果的です。複数の事業をこなすパワフルな経営者を取材する際などには、「何をしている人か」一言で言い表せるように考えながら質問することで、記事にまとまりができます。
締めくくりには「今後挑戦したいこと」を聞くと、前向きな言葉で記事を執筆でき、SEOを意識したキーワードを自然に盛り込むこともできます。
面白いインタビュー質問のアイデア
記事を面白くするには、定型的な質問だけでなく、対象者の人柄や意外な一面を探る質問を取り入れることが効果的です。
例えば「幼少期はどんな子どもでしたか」「人生で一番の失敗談を教えてください」といった質問は、意外性のある回答を引き出しやすく、読者の印象に残る記事につながります。
また「最近ハマっていることは何ですか」「家族構成やペットは」のようにプライベートな話題を交えると、対象者の人間味が伝わり、共感されやすい紹介文を作れます。
真面目な質問と軽い質問をバランスよく組み合わせることで取材時間全体が和やかになり、相手も自然体で話しやすくなります。
使えるインタビュー質問リストの作り方
インタビュー質問リストを作るには、まず経歴や現在の活動内容、仕事のやりがいや苦労、今後の展望といった、どのような取材でも共通して聞く基本項目をひな形として整理しておくと便利です。
そのうえで、対象者ごとに事前の調査を徹底し、公式サイトやSNSなどで得た情報をもとに、その人ならではのエピソードを引き出す質問を書き足していきます。こうして質問リストを膨らませておくと、取材本番では流れに沿って自然に会話を進められ、限られた時間でも聞き漏らしを防げます。
また、質問は大きなテーマから具体的な内容へと段階的に行うと、相手も自然に本音を語りやすくなります。完成したリストは、記事の執筆や書き方の方向性を決める土台としても活用できます。
4.インタビュー本番のやり方と進め方
自己紹介と趣旨説明から始める
インタビューの本番、まずは自己紹介と取材の趣旨説明から始めましょう。
自分がどのような媒体に向けて記事を執筆しているのか、なぜあなたに取材を依頼したのかという経緯を丁寧に伝えることで、相手も安心して話しやすくなります。この段階で、事前調査で調べた相手の活動内容に触れたり、共通の話題や関心事を紹介したりすると、場の空気が和らぎ、信頼関係を築くきっかけになります。 「出身地が近い」「〇〇の趣味が一緒」など自分自身のことも開示することで、一方的な質問攻めではなく、対話としての流れが生まれやすくなります。
会話の始まりを和らげることで、本音やセンシティブな話題も聞き出しやすくなります。
話しやすい雰囲気づくりのコツ
インタビューで話しやすい雰囲気をつくるには、いきなり本題に入らず、天気や共通の話題などちょっとした雑談から始め、相手の緊張をほぐすことが基本です。
質問項目を詰め込みすぎず、相手の話にしっかり耳を傾けることも重要。テンポの良い相槌やうなずきで、「聞いていますよ」という姿勢を伝えましょう。
また、繰り返しになりますが、取材の目的や、どのような読者に向けて記事を執筆するのかを事前に伝えておくと、対象者も安心して話しやすくなります。徹底した心配りが、自然な会話が続くインタビューを作っていきます。
傾聴と深掘り質問のテクニック
インタビューで印象的な話を引き出すには、傾聴の姿勢と深掘りする質問を組み合わせることが欠かせません。
まずは対象者の発言を遮らず最後まで聞き、相槌やうなずきで理解を示すのが基本です。そのうえで、「それはどうしてですか」「具体的にはどんな場面でしたか」といった深掘りする質問を行うと、表面的な回答の奥にある本音や背景を探ることができます。
相手が口にした言葉を繰り返しながら質問を重ねる手法も、会話の流れを自然に保ちつつ、より詳しい内容を共有してもらうのに効果的です。また、相手の話を少し言い換えて返すことで、同じ認識を共有できているか確認することもできます。
こうした意識を持って取材すると、記事の執筆時に使える具体的なエピソードや例が集まり、読者に向けた厚みのある内容に仕上がります。
沈黙を怖がらないための対応法
インタビュー中に会話が途切れ、沈黙が生まれることは決して珍しくありません。会話の中で「沈黙」が怖いというのはよくある話。ひとつの話題が終わると、なんとなく「……」と沈黙の時間ができてしまう場面、会話が得意な方であっても思い当たるのではないでしょうか。
焦ってすぐに次の質問を投げかける必要はなく、沈黙はあってもいいものと意識し、相手が言葉を探している時間として受け止める姿勢が大切です。無理に埋めようとせず、少し間を置いて待つことで、対象者自身の考えが整理され、より深みのある発言につながることもあります。
それでも会話の流れが止まってしまう場合は、直前の発言を繰り返して問いかけたり、別の角度から質問を行ったりする形式で、自然に取材を再開させましょう。焦っていることは相手にも伝わります。どっしり構え、むしろ微笑むくらいの余裕を見せて安心してもらえるのが理想です。
メモとボイスレコーダーの活用術
インタビュー中は、ボイスレコーダーで発言をすべて記録しつつ、メモには要点だけを書き留めるという役割分担を意識すると効果的です。
一言一句を書き取ろうとすると、相手との会話に集中できず、表情や間といった大切な情報を見逃してしまいます。メモには、印象的なキーワードや、後で深掘りしたい話題、時間の経過とともに変化した相手の表情など、文字起こしだけでは拾いきれない気づきを残しておくとよいでしょう。記事の肝になりそうな部分には、後で見返しやすいように下線を引いたり印をつけておくのもおすすめです。
ボイスレコーダーは、スマートフォンとは別に専用機を用意し、二重で録音しておくと、万が一のトラブルにも安心です。取材後は、この記録をもとに文字起こしを行い、記事の執筆に活用します。丁寧に記録することは、対象者の発言を正確に記した質の高い記事づくりにつながります。
5.好印象を残すインタビューの話し方
相手のペースに合わせた話し方
好印象を残すインタビューでは、相手のペースを尊重した話し方を意識しましょう。
話すのがゆっくりな対象者に早口で質問を重ねたり、逆にテンポよく話す相手に間延びした対応をしたりすると、会話の流れがぎこちなくなり、本音を探りにくくなってしまいます。取材の冒頭で相手の話し方の特徴をつかみ、声のトーンや間の取り方を自然に合わせていくと、心地よい対話の形式が生まれます。
一方で、相手が緊張したり焦ったりした様子で話すペースが上がってしまっている場合には、あえて自分の発言は少しペースを落としてリラックスしてもらう、ということもできます。
相手に合わせたペース配分により、対象者は自分のペースで安心して話せるようになり、本音を引き出しやすくなります。
相槌や表情で聞く姿勢を伝える
インタビューで相手に安心感を与えるには、相槌に加えて表情も大切な要素です。取材相手の話に興味を持って聞いていることは、相槌やうなずきだけでなく、目線や表情からも伝わります。
真剣な話には落ち着いた表情で向き合い、明るいエピソードには自然な笑顔を意識すると、対象者も自分の話が受け止められていると感じやすくなります。心を痛めたら眉を下げて悲しみを表現し、面白い話には笑い声をあげたりするなどの反応をすることで、相手の話に熱が入っていくことも。
逆に、メモを取ることに集中しすぎて無表情になってしまうと、相手は話しづらさを感じ、本音を語るムードが壊れてしまうこともあります。相手の言葉に合わせて表情を動かし、共感していることを伝えるテクニックは、対面でもオンラインでも使えます。細やかな気配りを意識して行うことがインタビュアーの好印象につながり、深い思いを共有してもらえるきっかけになるでしょう。
質問の順番と聞き方の工夫
インタビューでは、事前に用意した質問リストの順番にこだわりすぎないことも大切です。
会話の流れの中で対象者が自然と次のテーマに話を広げてくれた場合は、無理に元の順序に戻さずに関連する質問を行うほうが、取材全体がスムーズになります。また、聞きにくい質問や踏み込んだ内容は、序盤ではなく、ある程度打ち解けた頃合いを見計らって尋ねると、相手も答えやすくなります。
質問を投げかける際は、一問一答のように事務的にならないよう、相手の発言を受けて一言添えてから次の質問に移るなど、会話のラリーを意識するとよいでしょう。対象者は詰問されている印象を持たず、リラックスした状態で話を続けやすくなります。
緊張をほぐす声かけ
初対面の取材相手は、程度の差こそあれ緊張しているものです。本題に入る前に、会場までの道のりや天候など、答えやすい軽い話題を投げかけると、対象者も声を出しやすくなります。
また、こちらから先に少し自己開示をしたり、相手の活動について事前に調査した内容を交えて感想を伝えたりすると、「きちんと自分のことを見てくれている」という安心感につながります。柔らかめの声のトーンを意識し、笑顔で話しかけることも効果的です。
緊張をほぐす声かけは取材の準備段階といえ、この時間を丁寧に使うことで、その後の本題でも相手が構えずに話しやすい雰囲気をつくることができます。
不測の事態への柔軟な対応
取材の現場では、機材トラブルや相手の体調不良、急な予定変更など、不測の事態が起こることも少なくありません。こうした場面で慌てず対応するには、事前に代わりの録音手段や質問の優先順位を決めておき、限られた時間でも要点を押さえられるよう準備しておくことが大切です。
また、対象者の体調や状況によっては、無理にその日の取材を行うのではなく、記事の締め切りとの兼ね合いを考慮したうえで、日程をリスケジュールする柔軟さも必要です。
取材相手との信頼関係は、こういった場面での対応の丁寧さによっても築かれます。予定通りに進まなくなったとしても、焦らず相手を気遣う姿勢が信頼関係を作ります。
6.読まれるインタビュー記事の書き方【例文つき】
インタビュー記事の基本構成(一人称型・会話型・三人称型)
インタビュー記事の書き方には、主に三つの基本構成があります。一人語りをしているタイプの一人称形式、Q&Aのような対話形式、インタビュアーが聞き手と話し手の会話を解説する三人称形式の3種類に大きく分けられると言えるでしょう。
一人称型は、対象者があたかも自分の言葉で語りかけるように執筆する形式で、独白のような臨場感があり、読者の共感を得やすい特徴があります。会話型は、質問と回答をそのまま文字にする形式で、取材の流れをリアルに紹介でき、テンポよく読み進められるのが魅力です。三人称型は、書き手が状況や表情も交えながら客観的にまとめる形式で、対象者の人柄や場の雰囲気まで丁寧に描写できます。
記事の目的や共有したい内容、SEOを意識した書き方に応じて、これらの構成を使い分けることがポイントです。
読者を引き込む書き出しの作り方
読者を引き込む書き出しには、いくつかの定番の型があります。
一つは、対象者の印象的な発言をカギカッコでそのまま引用して冒頭に置く形式で、記事のテーマを端的に伝え、続きを読みたくなる興味を喚起する効果があります。
次に、取材当日の情景や対象者の雰囲気を短く描写してから本題に入る書き方。記事に臨場感を持たせたいときに使えます。
さらに、読者が抱えていそうな疑問や課題を投げかけ、その答えをこの記事で紹介すると示す問いかけ型も効果的です。
いずれの型でも、序盤に5W1Hを意識して誰に何を取材したのかを簡潔に示すと、読者に向けて内容が伝わりやすくなります。導入部分で全体像に言及することで、SEOの観点でも読まれやすい記事になるでしょう。
文字起こしから記事化までの流れ
取材が終わったら、まず録音データをもとに文字起こしを行い、対象者の発言を記録に残します。
次に、取材時のメモを見返しながら発言全体を振り返り、印象的な発言や記事の軸になりそうな部分を洗い出す作業を行います。文字起こしの後は、取材時にとったメモなどをあらためて見返し、インタビューの内容を振り返った上で、抜け落ちていた言葉や印象的なフレーズを抽出して記事の構想を練っていきます。
次に、大見出しや小見出しを設けて記事全体の構成を組み立てます。その際、必ずしも取材で聞いた順番通りに話を組み立てなくても構いません。読み手にとってわかりやすい文章になるよう展開を考えましょう。
構成が固まったら、読者を意識しながら執筆を行い、必要に応じてSEOを踏まえたキーワードも自然に盛り込んでいきます。最後に、可能な限り相手に内容を確認してもらい、記事として紹介・共有する流れが一般的です。
小見出し・文末表現の工夫
記事を最後まで読んでもらうのに有効な、小さなテクニックもご紹介します。
小見出しは段落の内容を一目で伝える役割を持つため、対象者の発言の要点や印象的なキーワードを使い、読者が知りたい情報にすぐたどり着けるようにするとよいでしょう。SEOを意識して検索されやすい言葉を含めるのも効果的です。
文末表現については、「〜だった」「〜という」といった言い切りばかりが続くと単調な印象になるため、体言止めや「〜と語る」などを織り交ぜ、リズムに変化をつけることが大切です。
対象者の言葉をそのまま引用する部分と、書き手が説明する地の文を使い分けることも、記事全体に流れをつくるテクニックのひとつです。読みやすく飽きさせない記事にしましょう。
印象に残るインタビュー記事の締め方
記事の締め方は、読者の印象に強く残る大切な部分です。単に「以上でインタビューを終える」とまとめるのではなく、冒頭で紹介した問いかけやエピソードに触れながら締めくくると、記事全体に一貫した流れが生まれ、伏線回収のような満足感を読者に与えられます。
例えば、書き出しで取り上げたテーマに対する対象者なりの答えを、締めの一文として再度登場させる手法は、読み終えたときの余韻を作る定番の書き方です。また、相手が語った今後の展望や意気込みを引用しながら締めると、前向きな印象で記事を終えられます。単なる情報の紹介にとどまらず、読者の心に残る完全な記事に仕上がり、SEOの観点でも滞在時間の向上につながります。
インタビュー例文
7.おしゃれで読みやすいインタビュー記事のデザイン・レイアウト
読みやすいレイアウトの基本原則
読みやすいインタビュー記事のレイアウトには、いくつかの基本原則があります。
まず、余白を適度に取り、文字がぎっしり詰まった印象を避けることで、読者の視線の流れをスムーズにする工夫が大切です。見やすい文字配置にすることや、情報構造が分かるようにすることが、レイアウトの重要なポイントとして挙げられます。段落は短めに区切り、長い一文が続かないよう意識すると、スマートフォンでも読みやすい形式に仕上がります。
また、対象者の発言や重要なキーワードを太字にするなど、強弱をつけることで、記事全体にメリハリが生まれ、斜め読みする読者にも要点が伝わりやすくなります。レイアウトの基本は、記事の書き方そのものと並んで、読者に最後まで読んでもらうための土台になります。
写真・図版の効果的な配置方法
効果的な写真や図版で、読者の理解と印象をコントロールすることができます。
取材時に撮影した対象者の表情豊かな写真を発言内容と近い位置に置くことで、文字だけでは伝わりにくい人柄や雰囲気まで紹介できます。特に、笑顔や真剣な表情など話の流れに合わせて異なる写真を使うことで、記事にリズムを生み出すのも効果的な使い方です。取材前から、どの場面でどのような写真が必要かを調査しておくと、記事化の際にスムーズに素材を選べます。
また、専門的な内容を扱う場合は、図表やイラストを活用して情報を整理すると、読者にとって分かりやすく、理解の助けになります。
写真のalt属性に説明文を添えることは、SEOの観点からも意識しておきたいポイントです。
見出しデザインで記事にメリハリをつける
記事にメリハリをつけるには、見出しのデザインを効果的に使うことが重要です。
見出しの背景に色を敷いたりアイコンを添えたりすると、視覚的なアクセントが生まれ、読者が記事全体の構成を直感的に把握しやすくなります。また、フォントサイズや太さを本文と明確に変えることで、どこが区切りなのかが一目で分かり、長い記事でも流れを追いやすくなる特徴があります。
見出しの文言自体も、対象者の印象的な発言やその段落の内容を端的に表す言葉を使うほか、SEOを意識したキーワードを含めると、検索からの流入にもつながります。見出しの工夫を徹底することで、読者は自分が知りたい情報を効率よく探せるようになり、記事全体の完全な読みやすさが向上します。
おしゃれなインタビュー記事デザインの参考例
おしゃれなインタビュー記事のデザインを探すなら、ファッションやカルチャー系のWebメディアを調べてみるのがおすすめ。
例えば、写真を大きく使い、印象的な発言を装飾文字で見出しに抜き出す形式は、ファッション業界のインタビュー記事でよく見られる特徴です。余白を贅沢に使い、テキストと写真のバランスを意識したレイアウトは、洗練された雰囲気を演出できます。
カラースキームを媒体のブランドイメージに合わせて統一することも、記事全体の印象を左右するポイントです。
こうした参考例を集めておくと、実際に執筆・デザインを行う際の使い方のイメージがつかみやすくなります。気になる記事のレイアウトをスクリーンショットで保存し、自分なりの書き方の引き出しとして共有できる形で蓄積しておけば、いざという時のお守りになります。
スマホでも読みやすいレイアウトの工夫
今やインタビュー記事の多くはスマートフォンで読まれるため、スマホでの見やすさを意識したレイアウトが欠かせません。
パソコンでは自然に見える長い一文も、スマホの小さな画面では文字が詰まって見え、読者が離脱する原因になります。そのため、一文を短めに区切り、こまめに改行を入れることで、スキマ時間でもストレスなく読み進められる形式に整えることが必須です。
また、写真や見出しの大きさもスマホ表示を調査したうえで調整し、指でスクロールする流れを意識したレイアウトにするとよいでしょう。
段落ごとに適度な余白を持たせることも、読みやすさを大きく左右します。こうした編集は、読者の満足度だけでなく、SEOの評価にも良い影響を与える完全な記事づくりの土台になります。
8.インタビューを受ける側が知っておきたい心得
依頼を受けたときに確認すべきこと
インタビューの依頼を受けたときは、承諾する前にいくつかの点を確認しておくと安心です。
まず、どのような媒体に掲載され、どのような読者に向けて紹介される記事なのかを把握しましょう。取材の目的や趣旨を知ることで、当日どこまで踏み込んだ話をするべきか判断しやすくなります。
また、取材にかかる時間や形式が対面かオンラインか、写真撮影の有無についても、事前に相手へ質問しておくと準備がしやすくなります。さらに、公開前に記事の内容を確認できるかどうかも大切な確認事項です。
事前に自分の活動や発言に関する調べてもらえているかを確認し、効果的に実績を紹介してもらえる依頼元かを見極めることも、安心して取材を受けるための判断材料になります。
事前に準備しておきたいこと
インタビューを受けることが決まったら、取材本番に向けていくつか準備をしておくと安心です。
まず、自分自身の経歴や実績、これまでの活動を時系列で整理し、聞かれそうな質問への答えを頭の中で組み立てておくとよいでしょう。伝えたいエピソードやキーワードをあらかじめ書き出しておくと、当日の会話の流れの中でも自然に言葉が出やすくなります。
また、取材相手がどのような記事の書き方をする媒体なのか、過去の記事を調査しておくことも役立ちます。話す内容の方向性を意識しておくことで、聞かれた質問に対して的確に答えられ、自分の魅力をしっかり紹介できる取材時間にできます。
服装や身だしなみなど、当日の見た目に関する準備も忘れずに行いましょう。メディアに掲載されると、思っているよりも多くの人の目に触れる上、アーカイブとして長く記録されます。
当日の心構えと服装
取材当日は、完璧に答えようと気負いすぎず、自然体で臨む心構えで臨みましょう。用意した答えを一字一句正確に話そうとするよりも、インタビュアーとの会話を楽しむ意識でいるほうが、素直な言葉や表情が引き出されやすくなります。多少言葉に詰まっても、それも取材のひとつの流れとして受け止めて問題ありません。
服装については、媒体の特徴や取材の目的を踏まえたうえで、TPOに合ったものを選ぶことが基本です。自分らしさが伝わるアイテムを一つ取り入れると、写真映えもし、対象者の個性を読者に紹介しやすくなります。かしこまりすぎず、かといってラフになりすぎない、バランスの取れた服装を意識するとよいでしょう。
話す内容を整理するコツ
インタビューを受ける前に話す内容を整理しておかないと、限られた取材時間の中で本当に伝えたかったことを言えないまま終わってしまうことがあります。
まずは、記事を通じて読者に紹介したいメッセージや、自分の活動の特徴を一つか二つに絞り込み、それを軸にエピソードを組み立てておくと、話がぶれにくくなります。想定される質問に対して、結論から話す形式で簡潔に答える練習をしておくと、当日も落ち着いて言葉を選べます。
また、伝えたい内容をキーワードとしてメモに書き出しておき、質問の流れの中で自然に盛り込めるよう意識しておくのも有効です。こうした準備を徹底することで、取材相手にも自分の考えがしっかり共有でき、納得感のある時間を過ごせます。
公開前の記事チェックポイント
記事は一度公開されると、後から内容を大きく変更するのが難しい場合がほとんどです。そのため、公開前に届く原稿や確認事項には、必ず目を通しておく必要があります。
特に、日付や固有名詞、数字といった事実関係に誤りがないかは徹底してチェックしましょう。自分の発言が意図とは異なる形でまとめられていないか、取材時に話した内容の流れが正しく反映されているかも確認のポイントです。
また、自分の発言が、同僚や取引先など周囲の人に迷惑や誤解を与える書き方になっていないかにも意識を向けることが大切です。
気になる箇所があれば、遠慮せず担当者に調整を依頼し、納得のうえで公開できる状態に整えてから、記事として共有してもらうようにしましょう。
最後に
ここまで、インタビューの意味や種類、事前準備、質問の作り方、本番でのやり方や話し方、記事の書き方、デザイン・レイアウト、そしてインタビューを受ける側の心得まで、インタビューにまつわる知識を幅広く紹介してきました。取材とは単なる質問のやり取りではなく、相手を理解し、信頼関係を築きながら本音を探る対話だということが、おわかりいただけたのではないでしょうか。
私自身、新聞記者として取材・執筆に携わってきた経験を活かし、現在は「Oak Tree(オークツリー)」というインタビューメディアを運営しています。一般的なメディアが取材対象を選ぶのに対し、Oak Treeは「取材されたい人」からの申し込みで掲載が決まる、これまでにない形のメディアです。実績の有無にかかわらず、これから何かに挑戦したい方の思いにも焦点を当て、記事として発信しています。
サービスの一つ「公開インタビュー記事の制作」では、出身や経歴、活動にかける思いなどを丁寧に取材し、1500字程度(3000字程度のプランも選択可)の記事にまとめます。ポートレート写真の撮影や、営業活動にも使える印刷用データの提供も行っており、掲載をきっかけに新たな仕事や取材の依頼につながることも。
また、「自分史新聞」の制作では、これまでの人生を振り返り、新聞のようなレイアウトで2000字程度にまとめます。ご自身の記録としてはもちろん、長寿祝いや結婚式、退職記念など、大切な方へのプレゼントとしてもご利用いただけます。
こうしたインタビューの技術と記事の書き方を活かし、一人ひとりの物語を丁寧にかたちにするお手伝いをしています。ご興味のある方は、ぜひOak Treeのサービスページものぞいてみてください。

1998年生まれ。仙台市出身。2022年に筑波大学を卒業し、読売新聞東京本社に就職。記者として取材、執筆、一眼レフカメラでの写真撮影を行う。行政、地方政治、警察(事件・事故)、スポーツ、街ネタなどを担当。2026年夏に読売新聞を退社し、フリーライターとして活動を開始。インタビュー記事を専門とする。
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